【第1期参加】初めての学びでも意識できた、自分自身や組織の未来像

変革を目指す組織に伴走していく「ファシリテーション」。
そのプロセスを具体的に学ぶ場として、「組織進化プロセスファシリテーター養成講座」が開催されました。まずは、4日間にわたって行なわれた入門編に参加された方の声を、ご紹介します。

成田 遥 氏株式会社アマナ 事業戦略部

営業部内の組織開発を中心に、全社の理念開発、評価制度開発の2つのFractalチームで活躍中。
五感で得られる体験を大切にしながらアクティブに動く行動派で、以前は建築物を見るために世界各国を飛び回っていたことも。
現在もオンラインを駆使して、新たな体験を楽しんでいる。

――――まずは本講座を受講してみようと思われた理由を、教えてください。

「組織開発」自体には、ずっと興味がありました。
ある時、知人が偶然SNSで「組織開発の師匠と言えば、洋二郎さんかな。新しいことを始めるらしい」と書いているのを見て、「それならやってみたい!」と(笑)。思い切って説明会に参加したんです。

その説明会での洋二郎さんの話から「変える側と、変えられる側」というキーワードが出てきました。

「一般的に組織をガラッと変えようとすると、変える側・変えられる側という構造が出てくる。
例えば“変える側”は経営トップやコンサルタント。“変えられる側”は現場・・・というような位置付けがされ、『変える側は偉くて、変えられる側は“どうせ何もできない”』と思ってしまうのではないか。
そうではなく、組織内にいる誰もが参加でき、自分たちで変えていくムーブメントを起こしていった方が良いのではないか」とのお話でした。

その話を聞き、ハッと思い出したことがありました。

以前、メーカーで人事を6年、その後に営業本部でグローバル営業を1年ほど経験しました。
人事をしていた時は「私は組織を変える側だ」と思っていました。でも営業として現場へ異動すると「人事からの提案は命令に聞こえる。現場から変わっていくのに」と思えたんです。

バックオフィスと現場、どちらも経験したからこそ、今のポジションでも活躍できています。今の部署は、組織開発にも携わっていけますから。

――――初めてのチャレンジで、不安はありませんでしたか?

正直、説明会後は不安がありました。
学術的に学んだ分野でもないし、1on1やコーチング、ティーチングもほとんど経験がありません。とはいえ、強い興味はあったので、その旨ToBeingsの担当者の方にご相談をしてみたんです。
そうしたところ、参加前の事前学習ビデオもあって、足りない知識・スキルを補うためのフォローも手厚いことがわかり、これなら着いていけそうだと感じ、安心して飛び込めました。

動画は視覚的に情報を受け取れるので、学びがスッと入りやすいんです。
事前に動画で必要な知識を吸収していたので、実際の講座で専門的な話が続いても、ほとんどの内容を「自分ごと」として捉えながら、考えられました。

「自分の組織だったら、こうだな」「あのプロジェクトで同じような体験があったな」とか。そうやって変換しながら聞いているのですが、時々やっぱり「ちょっと分からないかも」と感じる場合もありました。

そんな時に、他のメンバーが「もう少し補足すると?」と深く掘り下げて、質問をしてくれたことが本当にありがたかったですね。それと、経験がなかったとしても、いずれは「ああこれだったのか」と直面するポイントが訪れるのかもしれないですしね。

これから組織開発にチャレンジする方もいれば、すでにバリバリと進めているベテランも同じプログラムを受けています。
一見、キャリア・経歴はそれぞれ異なっていますが、実は悩んでいることは共通していて、「意外と同じ悩みを抱えているんだ」と分かったのも新鮮でした。そんなみなさんのサポートもあり、リアルな学びを得ることができたと思います。

――――講座内容を「自分ごと」として捉えられたのは、なぜだったのでしょうか?

もしかしたら、洋二郎さんについてまったく知らなかったからかもしれません。「先生と生徒」のような関係ではなく、フラットに話が聞けたことが良かったんだと思います。「教わりに来ました」というスタンスではなく、みなさんの話も聞きたいし、仲良くなってみたかったんです。それが結果として、一歩踏み込んで学ぶ姿勢につながったのではないでしょうか。

さらに、組織が抱えている課題に対する問題意識があったのも、関係がありそうですね。

所属する営業部としては、目の前の業績推移に注目して、売上UPを目指していくことも大切です。しかしそれだけに集中していては、本当に必要な組織全体の変革に時間がかかってしまうでしょう。
もう少し先の未来へ視線を向け、「組織進化を実現できる仲間を、増やしていきたい」と講座に参加する中で自然に考えることができましたし、その為に自分がすべき行動のヒントが詰まっていました。

だからこそ、自分ごと化しやすかったんだと思います。

――――入門編を終えてみて、どのような学びを得ることができたと思いますか?

講座名には「ファシリテーション」と入っていますが、実際のファシリテーションだけを学ぶ場ではなかったと感じています。もっと先の、2年後、3年後にある未来について考えるきっかけを与えてくれる場でした。

会社として成長の過渡期を迎えている今、周囲を巻き込みながら、一緒に未来を描き、それをどのように実現していくか考え、戦略的にアクションしていくことがとても重要になっています。そのひとつの手段がファシリテートであることは確かだと思います。

だからこそ、ファシリテーションが上手くなって、会議での発言がしやすくなって、関係性も良い組織になりました・・・では、もったいない気がしています。
入門編を経て、ファシリテートが上手くなったその先、数年先の新しい会社、新しい組織のカタチを考え事が習慣化されたように思います。

とはいえ、実際にはまだ大きな成果には至っていないのが現状です。今はまだ、講座内で宣言した「チェックイン・チェックアウト」を社内に持ち帰って地道に試すなど道半ばですが、実践を通じて自身も組織も少しずつ変わっていけたらと思います。

【まとめ】

取材を終えて、本講座が成田さんの心境に大きな変化を与えた様子が伺えました。自分自身のキャリア・未来について真剣に考え、「他人任せではない、自分ごととして現状を変える」との意識が芽生えたようです。

元々、組織開発に興味があったとは言え「自分も組織を変える当事者」になれると、発見できた喜びが感じられました。専門外から思い切って飛び込み、改めて自分のキャリアと組織の未来が重なっていく感覚が、得られたのではないでしょうか。

ファシリーテーターとしての実戦の場である「keikoba」にも積極的に参加し、同期メンバーとの交流を深めていた成田さん。これからもさらに学びを深め、組織進化の立役者として、どんどん活躍されるのだろうと感じます。

Interviewer 丹羽 妙(弊社広報)
Writing 林 美夢(ライター)

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